日本 イベント 有名

肌の色を10段階で評価するグーグルの新しい尺度は、「公平なAI」の実現に向けた転換点となる | WIRED.jp

テック企業はコンピュータービジョンのアルゴリズムで肌の色合いを分類する際に、長年にわたり「フィッツパトリックのスキンタイプ」と呼ばれるものに頼ってきた。もともと1970年代に皮膚科医のために考案されたこの尺度は、わずか6段階の肌の色で構成されており、AIが有色人種をうまく識別できない欠陥の一因となっている可能性がある。

こうしたなかグーグルは、「Google 画像検索」から「Google フォト」に至るまで、自社のサービス全体に「Monk Skin Tone(MST) Scale」と呼ばれる10段階の肌の色からなる尺度を組み入れ始めた。この取り組みにより、医療からコンテンツモデレーションまであらゆる分野において、AIの訓練に使用されるデータセットの偏りが軽減される可能性がある。

アルゴリズムの公平さのために

グーグルがフィッツパトリックのスキンタイプから脱却する計画を初めて示唆したのは、昨年のことだった。しかし社内的には、このプロジェクトの始まりは2020年の夏にさかのぼる。

グーグルのAI製品の責任者のひとりでマネージャーのザンゴ・アイエのTwitterへの投稿によると、同社で働く4人の黒人女性が、AIを「有色人種に対してよりよく機能させる」ことに取り組んだことが始まりだったという。

そしてグーグルは5月11日(米国時間)に開かれた「Google I/O 2022」の基調講演で、この新しい尺度が同社の抱える多くのサービス全体に及ぼす可能性のある幅広い影響について、詳しく説明した。グーグルはMSTをオープンソース化することも予定している。

つまり、カメラやコンピュータービジョン・システムの公平さを評価するための業界標準として、MSTがフィッツパトリックに取って代わる可能性があるということだ。「人の顔の画像が使われている場所ならどこでも、アルゴリズムの公平さをテストすることが必要だと考えてほしいのです」と、アイエは言う。

テクノロジーに潜む偏りを取り除く

モンクスキントーン・スケールの名称の由来となったハーバード大学の社会学者のエリス・モンクは、カラーリズム(肌の色の違いによる差別)が米国の黒人の生活に与える影響について、何十年にもわたり研究を続けてきた。モンクは2019年にこのスケールを考案し、グーグルのエンジニアや研究者が製品開発に取り入れる際に手伝っている。

「人生のチャンスや機会など、あらゆることが遺伝的な見た目と非常に強く結びついています。それが現実なのです」と、モンクはGoogle I/Oで放映されたビデオで語っている。「テクノロジーに潜むこれらの偏りをかなり早い段階から除去し、わたしたちのもつテクノロジーがすべての肌の色で公平に機能するようにすることができました。これはかなり大きな前進だと思います」

モンクとグーグルの研究科学者による昨年の初期分析で、研究への参加者たちはフィッツパトリックのスキンタイプよりもMSTを使ったほうが、より適切に表現されていると感じることが示されている。

グーグルが5月11日に公表した文書によると、10段階以上の肌の色合いを用意すれば、メイクアップ業界などのような価値がなくとも複雑な表現が可能になるという。メイクアップ業界では、リアーナが手がける化粧品ブランド「Fenty Beauty」のように、40種類を超える色合いを提供している企業もある。


クレジットソースリンク

もっと見せて!

Related Articles

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Back to top button